こんにちは、AIニュースアプリ Morning AI 開発者の矢野哲平です。この記事ではClaude Opus 4.7をClaude Codeで使う際のベストプラクティスについて触れます。

Best practices for using Claude Opus 4.7 with Claude Code - claude.com

Anthropicが公式ブログで、Opus 4.7をClaude Codeで効果的に使うためのガイドを公開しました。Opus 4.6からの移行で注意すべき点がいくつかあるので、ポイントを整理します。

Opus 4.7で何が変わったか

Opus 4.7はコーディング、エンタープライズワークフロー、長時間のエージェントタスクに向けた最も強力なモデルとされています。

Opus 4.6と比較して、曖昧さの処理、バグ発見やコードレビュー能力、セッション間のコンテキスト維持、曖昧なタスクへの推論が改善されています。

一方、トークン使用量に影響する変更が2つあります。

トークナイザーの更新と、高いeffortレベルでの思考量の増加(特に長いセッションの後半ターンで顕著)です。Opus 4.6からアップグレードする場合、プロンプトやハーネスのチューニングが必要になります。

ちなみに他ユーザーの評価を見るとトークンの消費が激しくなったという報告もあります。

その時その時で調整が入るので一概には言えませんが、「Opus 4.6に比べてトークン消費が激しい」という声がある点は留意しておきましょう。

セッションの組み立て方

公式が強調しているのは「Claudeをペアプログラマーではなく、仕事を委任する有能なエンジニアとして扱う」ということです。

一行ずつ指示を行うようなタスクの渡し方ではなく、有能なエンジニアとして接する方が効果的だと述べています。

これは比喩でもなく、仕事を依頼する側の依頼の出し方が成果を左右すると言えます。これまでもAIへの指示の出し方で成果が変わるのは周知でしたが、Opus 4.7ではアップデートが必要です。

具体的には以下の点が推奨されています。

  • 最初のターンで意図、制約、受け入れ基準、ファイルの場所を含めてタスクを明確に指定する
  • ユーザーのターンを減らす。ターンごとに推論オーバーヘッドが発生するため、質問やコンテキストはまとめて提供する
  • 完全なコンテキストを事前に渡せる長時間タスクにはautoモードが有効(Claude Code MaxユーザーはShift+Tabで切り替え可能)
  • タスク完了時にサウンド通知を設定するとよい

タスク完了時のサウンド通知はこれまで自前で実装してきましたが、標準で実装できるようになっています。

ちなみに、サウンド通知は「好みによる」これに尽きると思います。

私も最初はサウンド通知を実装していましたが、現在は煩わしく感じているのでオフにしました。

総括すると、明確な指示を最初にまとめて渡すほうがトークン効率も品質も良いという話です。

個人的にも、途中で細かく指示を追加するよりも最初の1ターンに情報を集約するほうが良い結果になると感じます。

effortレベルの選び方

デフォルトのeffortレベルが新設のxhighになりました。highmaxの間に位置する設定です。

レベル 用途
low / medium コスト重視、レイテンシ重視、スコープが狭いタスク
high 並行セッションやコスト削減したいとき。品質を大きく落とさずコストを抑える
xhigh(デフォルト) コーディングやエージェントタスク全般に推奨。トークン暴走なしに高い自律性と知性を発揮
max 本当に難しい問題で最大性能を引き出したいとき。収穫逓減や過剰思考の傾向あり

Opus 4.6の設定をそのまま持ち込むのではなく、effortレベルを実験して最適値を見つけることが推奨されています。

手動でeffortを設定していないユーザーは自動的にxhighにアップグレードされます。

タスクの途中でeffortレベルを切り替えてトークン使用量を管理することも可能です。

xhighはAPIやスキーマの設計、レガシーコードの処理、大規模なコードレビューやリファクタリングなどのタスクに使用することが推奨されています。

Adaptive Thinkingの仕組み

Opus 4.7では固定バジェットのExtended Thinkingがサポートされなくなりました。代わりにAdaptive Thinking(適応型思考)が導入されています。

Adaptive Thinkingはステップごとに思考の要否をモデル自身が判断します。

簡単なクエリには即座に応答し、深い推論が必要なステップにだけ思考トークンを投入します。Opus 4.6と比較して過剰思考が減るのが利点です。(この点だけを切り取るとトークンコストも良さそうですが)

ちなみに、思考量を制御したい場合はプロンプトで調整できます。

  • 思考を増やしたい場合: 「答える前に、慎重に段階的に考えてください。この問題は見た目よりも難しいです。」
  • 思考を減らしたい場合: 「深く考えるよりも、素早く反応することを優先する。迷ったら、直接反応する」

後者はトークンを節約できますが、難しいステップで精度が落ちる可能性があるので要注意。

思考の深度をオプションで変更するよりも自然言語で対話するようにエージェントに伝える方が直感的だと感じます。

Opus 4.6との違い

Opus 4.6からいくつか挙動が変わっています。

まずレスポンスの長さが変わりました。

Opus 4.7はOpus 4.6ほどデフォルトで冗長ではありません。

簡単な検索には短く、分析には長く答えます。

特定の長さやスタイルが必要な場合はプロンプトで明示的に指定するだけでOK。

なお、よく知られた内容ですが指示は否定よりも肯定が望ましいです。

そして、Opus 4.7ではツールの呼び出し頻度が減りました。

モデルがより多く推論し、ツールを呼ぶ回数が減ります。

積極的にツールを呼び出したい場合は、いつ・なぜツールを使うべきかを明示的に指示する必要があります。

そして、サブエージェントの生成が慎重になりました。

Opus 4.7はサブエージェントへの委任をより慎重に行います。

複数ファイルにまたがる作業など並列実行が有効なケースでは、明示的にその旨を指定する必要があります。

自律的なエージェントとして使いこなす

Opus 4.7は長時間タスクに強く、これまで監視がボトルネックだったシナリオに適しています。複雑なマルチファイル変更、曖昧なデバッグ、サービス間のコードレビュー、マルチステップのエージェント作業などが挙げられています。

記事の推奨は、effortをxhighのままにして最初のターンでどこまで進むか観察すること。Opus 4.6とは異なるインタラクションパターンが求められるため、まずは試してみて調整していくのがよさそうです。

【Opus 4.7の特徴まとめ】

  • 従来より長時間実行されるタスクにおいてパフォーマンスを発揮する
  • highとmaxの間に新しくxhighが新設された
  • 曖昧なタスクへの推論が改善されている(モデルがよしなにタスクを実行)
  • 一部トークン消費が激しくなったという声もあり(公式ではないインターネット上の意見)
  • タスク完了時にサウンド通知するよう指示できる
  • Claudeをペアプログラマーではなく、仕事を委任する有能なエンジニアとして扱う
  • 最初のターンで明確な指示をまとめて渡す
  • Adaptive Thinkingにより思考の要否をモデル自身が判断
  • 従来よりツールの呼び出し頻度が減った
  • 従来よりサブエージェントの生成が慎重になった