NTTデータグループはCodexをどう社内に広げたか?
Morning AI
AI専門のニュースアプリ。毎朝、世界のAIトレンドを日本語で。
4.7・App Store — 無料
先に結論
NTTデータグループは、人員の拡大で売上を伸ばす「量の成長」から、AI で価値を生む「質の成長」へと成長モデルを切り替えています。
Codex の可能性を強く印象づけたのは、ミッションクリティカルシステムの高難易度な障害解析でした。熟練のエンジニア5人が3日かけていた作業を、Codex は30分で終えました。
同社は先に ChatGPT Enterprise を全社へ展開し、社内アンケートで96%以上が満足、95%以上が生産性の向上を実感する状態を作っています。その土台の上で、Codex を約9,000名へ広げました。
何をしたか?
NTTデータグループは2025年5月に OpenAI とのグローバルな戦略的提携を開始し、社内に OpenAI CoE を立ち上げました。CoE はライセンスの配布から利用状況のモニタリング、ナレッジの整備までを担っています。Codex の活用ガイドを整えてハンズオンを開いた後、週次のアクティブユーザーは1.4倍になりました。
CoE は活用ガイドと並べて、セキュリティガイドも整備しました。Codex が扱うデータの範囲と接続先を決めています。Sandbox mode や自動化のレベル、人が確認すべきポイントも明確にしました。
社内を最初の顧客と位置づける「Client Zero」の考え方のもと、利用はエンジニア以外にも広がっています。クレジットカードの明細から交通費を抽出し、旅費申請シートへ転記する作業を Codex に任せています。分析レポートは、BI ツールでデータを整備してダッシュボードを構築せずに、生データから直接作れるようになりました。
インサイト
コーディングエージェントを非エンジニアに配るのは、NTTデータグループだけの動きではありません。OpenAI は2026年6月、Codex の週次利用者500万人のうち約2割が開発者以外だと発表しました。伸び方はエンジニアの3倍です。
では、配ったあとに社内で何が起きるか。帝国データバンクの2026年3月の調査では、生成AIを使っている大企業の23.6%が悪影響として「使いこなし格差の拡大」を挙げています。ガイドと講習を先に置いたのは、この格差を放置しないためだとみられます。
社内で生まれた使い方は、どれも「エンジニアに頼まなくて済む」方向に寄っています。これは開発ツールの配布ではなく、社内の依頼経路の組み替えなのかなと思います。
Morning AI
AI専門のニュースアプリ。毎朝、世界のAIトレンドを日本語で。
4.7・App Store — 無料