こんにちは、AIニュースアプリ Morning AI 開発者の矢野哲平です。この記事では、AIモデルのClaudeについて、改めて使うことのメリットに触れます。
国内外でClaudeは使われていますが、利用者数で言えばChatGPT、Geminiを使っている人のほうが多いのが現状です。リスナーや読者のなかにも、Claudeを使ったことがある人もいれば、まったく使ったことがない人もいると思います。そこで今回は、ClaudeとはどういうAIなのか、ChatGPTやGeminiと何が違うのかを掘り下げます。
この記事では、主に次の3つのポイントを解説します。
- Claude Sonnet 4.5を、ChatGPTとGeminiの最新モデルと比較した結果
- ClaudeとChatGPT・Geminiの違い
- ClaudeのもっともおすすめのツールであるClaude Codeについて
新モデル「Claude Sonnet 4.5」がリリース
まずは新しいニュースから。Claudeから、Claude Sonnet 4.5という新しいモデルがリリースされました。
Claudeには基本となる3つのベースモデルがあります。サイズが大きい順に、Opus、Sonnet、Haiku。このベースモデルを中心に、Claude Sonnet 3.5、Claude Sonnet 4というように進化してきて、今回Claude Sonnet 4.5が登場しました。
Anthropicはこの新モデルについて、「世界最高のコーディングモデルです。複雑なエージェントを構築するための最強のモデルであり、コンピューターを活用するための最高のモデルです」とコメントしています。つまり、コーディングのタスクで非常に良い性能を持ち、AIエージェント(AIが自律的にタスクを実行する使い方)でも高い性能を発揮し、AIエージェントでコンピューターを操作するタスクでも活躍する、ということです。公式サイトでは、ソフトウェアのコーディング能力を測定するベンチマークでGPT-5やGemini 2.5 Proより高いスコアを出したと説明されています。
このモデルは、有料ユーザーも無料ユーザーも使えます。ChatGPTやGeminiと同じようなチャット画面があるので、そこにアクセスしてClaude Sonnet 4.5を選択すれば使えます。Claudeを使ったことがない人でも気軽に試せます。
5つのタスクで比較してみた
では、Claudeは他のAIと比べて何が優れているのか。5つのタスクで、ChatGPTのGPT-5、GeminiのGemini 2.5 Proと比較してみました。この3つが現在のAI産業の最新モデルです(余談ですが、Gemini 3もそろそろ出そうという話がありますね。リリースされたらまた取り上げたいと思います)。
結論を先に言うと、Claudeは文章作成とコーディングのタスクに強みがあると感じます。順番に見ていきましょう。
1. 開発(Chrome拡張機能)
まずChrome拡張機能の開発タスクで比較しました。結論はClaudeとGeminiが1位、次がChatGPTの順です。
Claudeはもちろん良いのですが、GoogleのGeminiもいいですね。エラーが少なく、こちらの要望に沿った開発をしてくれました。もちろん、すべての開発でGPT-5が活躍しないわけではありませんが、私が試したChrome拡張の開発ではこの結果でした。ちなみにClaude Sonnet 4.5は体感的に回答速度が速くなっていて、以前のモデルより改善していると感じました。AIコーディングエージェント全般についてはAIコーディングエージェントとは?も参考にしてみてください。
2. エラー原因の特定
次はエラー原因の特定です。iOSアプリ開発で遭遇したエラーをスクリーンショットで撮影してAIに渡し、解決策を質問しました。結論はChatGPT、Claude、Geminiの順です。
GPT-5がエラーの原因を突き止め、的確なアドバイスを返してくれました。Claudeのアドバイスも間違いではなかったのですが、GPT-5ほど的確ではありませんでした。プログラミング中にエラーに遭遇してなかなか解決できないときは、複数モデルに渡して原因を特定させるのがおすすめです。
3. スライド作成
次はスライド作成です。「プロンプトエンジニアリングとは何ですか」を説明するスライドを作ってもらいました。やや主観的な感想になりますが、結論はChatGPT、Claude、Geminiの順です。
Geminiはレイアウト崩れがあっていまいちでしたが、ChatGPTとClaudeは見やすかったですね。てっきりClaudeが強いと思っていたのですが、ChatGPTも意外に見やすいと感じました。スライド作成についてはAIでスライドを作る方法で詳しく検証しています。
4. 営業メール作成
次は営業メールの作成です。下書きを作ってもらい、どれが自然で相手の興味を引ける文面かを検証しました。結論はClaude、Gemini、GPT-5の順です。
やはりClaudeは文章作成が強いですね。自然な文章を作るのが得意だと感じます。
5. 文章校正
最後は文章校正、文章から誤字脱字を発見するタスクです。結論はGemini、ChatGPT、Claudeの順です。
Claude Sonnet 4.5に限らず、以前のモデルでもClaudeは文章校正のタスクは弱い印象があります。
比較のまとめ
5つのタスクで比較した結果、どのAIも以前に比べてかなり精度が上がっているという印象を改めて受けました。タスク単位で見ると、このAIはこれが得意、これは不得意という傾向はやはり出てきます。Claudeに関しては、コーディングと文章作成のタスクが得意です。資料作成や文章作成が日常的にある人は、一度Claudeを試してみてはいかがでしょうか。
同じタスクの指示をChatGPTとClaudeで比較してみるのも面白いと思います。チャット画面に入力した指示をコピペして両方に投げると、モデルの違いが顕著になって判断材料が増えます。
ChatGPT・Geminiとの違い
機能面の比較で言うと、ChatGPTとGeminiが似ていて、Claudeは少し別の路線を行っている、という印象です。
ChatGPTとGeminiは機能が似ているんですよね。文章生成のほかに画像や動画も作れます。最近ではChatGPTからSora 2という動画生成がリリースされましたし、Geminiは少し前にNano Bananaという画像生成モデルがリリースされました。
一方でClaudeでは、画像生成や動画生成はできません。画像や動画を作りたい人からすると、ここは物足りなさを感じるかもしれません。
Claudeの魅力はClaude Code
では、Claudeはユーザー数が少なくて不景気なのかというと、まったくそうではありません。むしろ絶好調で、直近の評価額は27兆円にものぼります。その絶好調を支えているのは個人ではなく法人向けの市場で、Claudeが支持される大きな理由が、これから話すClaude Codeというツールです。
Claude Codeはコーディング向けのツールで、パソコン上で動作します。コードの生成はChatGPTやGeminiのチャット画面でもできますが、Claude Codeは単なるコード生成にとどまらず、パソコンのファイルにアクセスしてファイル全体を理解しながらコーディングを進められます。
チャット画面のようにユーザーの質問に答えるだけではなく、エージェント的に振る舞ってくれるのが特徴です。AIが自律的にファイルにアクセスしたり、新規作成したり、場合によっては外部ツールにアクセスしたりします。Claude Codeを含むエージェント型ツールの全体像はAIコーディングエージェントとは?にまとめています。
私はClaude Codeをコーディング向けのツールと紹介しましたが、コーディング以外のタスクでも使えます。スライド作成、書類作成、レポート作成など、幅広い場面で活躍してくれます。
1点だけデメリットを挙げると、現時点では無料プランでは利用できません。ここはハードルが高いと思いますが、1か月だけお試しで月額20ドルのプランに加入してClaude Codeを使ってみる、という選択肢は十分ありだと思います。特に、最近AIを使ってプログラミングを始めた人にはおすすめです。Claude Codeがあまりに人気なので、ChatGPTはCodex、GeminiはGemini CLIという同様のツールを投入してきた、という経緯もあります。これらももちろんおすすめです。
こうしたツールは、普段触っているチャット画面ではできないことを可能にします。AIがコンピューターに深く結びついて、ファイル操作などのタスクも行ってくれる。MCP(モデルコンテキストプロトコル)のような使い方もできるので、できることの幅が大きく広がります。
たとえば私は最近、Googleが公開したChrome DevTools MCPを試しました。これはWebサイトの開発者向けのツールで、AIエージェントでブラウザを操作できるようになります。特定のページを開き、スクロールして、特定の箇所をクリックする、といった操作です。AIでブラウザを操作するツールは以前からいろいろありましたが、使いやすさや指示への対応など、さまざまな面で使いやすいと感じました。これはClaude Sonnet 4.5を使ったAIエージェントモードでの実験です。
たとえば10個ほどのURLを渡して「これらのサイトにアクセスして内容を要約し、レポートを作成してください」という簡単な指示でも、AIエージェントが自律的に動いてくれます。本来はWeb開発者向けのツールですが、アイデア次第でいろいろな応用ができると思います。
こうしてClaude Codeを使うと、バズワードにもなっているAIエージェントやMCPを手軽に試せます。もちろん他の手段でも使えますが、Claude Codeはやはり使いやすく、モデルがClaude Sonnet 4.5に進化してさらに使いやすくなったと感じています。AIエージェントの構築をもっと知りたい方はOpenAIのAgentKitの記事もあわせてどうぞ。
まとめ
最後に、今回のポイントをまとめます。
- Claudeから新モデル Claude Sonnet 4.5 がリリースされた。無料・有料プランを問わず、チャット画面から誰でも使える
- ClaudeをChatGPT・Geminiと5つのタスクで比較したところ、Claudeはコーディングや文章作成のタスクに強いと感じた
- 有料プランは必要だが、Claude Codeがおすすめ。AIでプログラミングを始めた人や、AIエージェント・MCPを試したい人に向いている