こんにちは、AIニュースアプリ Morning AI 開発者の矢野哲平です。この記事では、私が一番使っているAIである「Claude」について触れます。

国内外でもっとも利用されているAIはChatGPTやGeminiだと思いますが、Claudeという名前を耳にする場面も増えてきました。「聞いたことはあるけど実際どうなの?」「ChatGPTやGeminiとどう違うの?」という疑問を解消し、Claudeの解像度が上がるような内容にしていきます。

この記事で解説するポイントは、主に次の3つです。

  1. ClaudeというAIについて
  2. Claudeと他社(ChatGPTやGemini)との違い
  3. Claudeが提供するClaude CodeやClaude Coworkについて

先に結論:万人受けはしないが、刺さる人には刺さる

先に、この記事のまとめにあたる部分をお話しします。

ClaudeはChatGPTやGeminiに比べてユーザー数が少ないです。原因はいくつかありますが、一番は無料でできる範囲が限られていることだと思います。ChatGPTやGeminiは無料でも結構使えますが、Claudeは無料枠が狭く、すぐ制限に引っかかります。課金が前提のような設計になっているのです。

では課金すればChatGPTやGeminiでできないことができるのかというと、そうでもありません。大きな括りで見れば、Claudeでできることの多くはChatGPTやGeminiでもできます。たとえばChatGPTやGeminiには画像生成や動画生成がありますが、Claudeにはありません。Geminiには最近、音楽生成機能も追加されました。ChatGPTやGeminiが全方位でツールを揃えているのに対し、Claudeでできることは他社より限定的です。

  • 無料枠が他社より少ない
  • できることが他社より少ない

ClaudeのユーザーがChatGPTやGeminiより少ないのは、こうした要因が挙げられます。

ところが蓋を開けてみると、Claudeを開発するAnthropicはかなり絶好調です。万人受けはしないけれど、刺さる人には深く刺さっている。実際、私も以前は「わざわざClaudeを使わなくてもChatGPTやGeminiでいいのでは」と思っていましたが、現時点で一番使っているのも、一番課金しているのもClaudeです。では何が刺さるのか。ここを掘り下げていきます。

そもそもClaudeとは?

Claudeは、Anthropicという会社が開発しているAIです。OpenAIのChatGPT、GoogleのGemini、AnthropicのClaude、という並びです。

AnthropicのCEOは元OpenAIの上級メンバーだったダリオ・アモデイ氏で、その妹のダニエラ・アモデイ氏は共同創業者です。すごい兄弟ですよね。

Anthropicが開発するモデルは、大きい順にOpus・Sonnet・Haikuの3つです。詩から名前を取っているそうで、Opusはラテン語で作品(音楽の文脈では大作)、Sonnetは14行で構成される詩、Haikuはお馴染みの日本の俳句です。OpenAIやGoogleは比較的モデル名が変わりますが、AnthropicはずっとこのOpus・Sonnet・Haikuの名称で、バージョンを上げていくスタイルです。直近ではSonnetが4.5から4.6にアップデートしました。

価格面は他社と似ていて、無料プラン、20ドルのプラン、100ドルのプラン、200ドルのプランがあります。日本円で約3000円、1.5万円、3万円といったところです。

提供サービスは大きく3つ

ここからは、Anthropicが提供しているサービスを見ていきます。大きく3つです。

  1. Claudeのチャット画面(ChatGPTやGeminiと同じく、会話を重ねてやり取りできる。Web版・アプリ版の両方あり)
  2. Claude Code(プログラミングに特化したAIツール。Claudeが支持される理由のひとつ)
  3. Claude Cowork(デスクトップアプリ。パソコンにインストールして使う、ファイルにアクセスできるAIエージェント)

Claude CodeとClaude Coworkについては、このあと詳しく見ていきます。

Claudeと他社の違い

冒頭でも触れた通り、ClaudeでできることはChatGPTやGeminiでもできます。たとえばClaude Codeに相当するツールは、OpenAIがCodex CLI、GoogleがGemini CLIとして開発しています。いずれも手元のパソコンのファイルをAIエージェントが操作してくれるツールです。「こんなiOSアプリを開発したい」と言えば必要なファイルを修正してくれたり、インターネットにアクセスして情報を集めレポートにまとめてくれたりします。

こうしたパソコンのファイル操作やプログラム特化のAIエージェントの領域で、Claudeはとても開発力があります。もともとClaude Codeがリリースされてエンジニアに爆発的に支持され、その後にOpenAIやGoogleが似たツールを開発した、という経緯があります。新機能や新しい概念を提供してくるのはClaudeに強みがある、という印象です。たとえば、AIエージェントでチームを組んでタスクをこなすAgent Teamsという機能を発表したのもClaudeでした。

Claude Codeについて

ここからはClaude Codeを深掘りします。Claude Codeは、普段使っているパソコンの中で動作するツールです。

ChatGPTやGeminiは、インターネット上のサイトにアクセスして使うことが多いですよね。このとき、パソコンのファイルをAIに処理させたいと、いったんチャット画面にアップロードする手続きが必要になります。一方、Claude Codeはパソコンの中で動作するので、ファイル操作を伴うタスクがスムーズです。イメージとしては、パソコンの中にAIエージェントが常駐している感じです。

「これらの資料からWebスライドを作って」「○○フォルダにある20ファイルの誤字脱字チェックを全部やって」といった指示を、ファイルに対して直接出せます。AIエージェントに作業を任せ、人間はその間に他の仕事をする。そうした進め方ができます。

Claude Codeはエンジニア向けの側面が大きいツールですが、エンジニアだけのものではありません。私の場合はスライド作成に使っています。Claude Codeでスライドを作るときは、MARPというツールを使います。これは日本人の方が開発した、マークダウンからWebスライドを作るツールです。テキストでスライドの台本のようなものを作り、それをPowerPointのようなスライドに変換します。

私はAIに全部自動で作らせるのではなく、構成はAIに相談しつつ、説明や言い回しは自分で作ります。そのうえで、誤字脱字チェック、画像の挿入、漏れている視点の提案、ファクトチェックといった部分をAIエージェントに任せています。

このスライドはAI関連の内容なので、情報の鮮度が問題になります。「最新モデルはClaude Sonnet 4.6です」と書いても、3ヶ月後には新しいモデルが出て書き換えが必要になります。そこで、AIエージェントに定期的なチェックをスケジュールさせ、公式サイトやインターネットからスライドの内容が古くなっていないか自動でチェックさせています。これはWeb上のチャット画面では実現が難しい部分です。

インターネット上の情報にもアクセスできる

Claude Codeはパソコンのファイル操作だけでなく、インターネット上の情報にもアクセスでき、ブラウザを立ち上げて操作することもできます。

たとえば私が最近行ったのが、iPhoneのApp Storeから口コミやレビューを収集してAIに分析させるタスクです。「タスク管理というキーワードでヒットする上位10件のアプリについて、各アプリの口コミから良い評価と悪い評価を分析し、市場が求めているタスク管理アプリのアイデアを抽出してください」と指示します。1件のアプリにつき200件、合計2000件の口コミを収集・分析させ、自分がこれから作るアプリに反映していく、という使い方です。

手作業でやれば、2000件の口コミを集めるのも、良し悪しに分けて分析するのも大変です。これがClaude Codeに頼むと10分ほどで完了します。この使い方は他のケースにも応用でき、自社の業界情報の調査や、自社に寄せられた口コミの集計・分析にも使えます。あらかじめスケジュールを組んでおけば、月末に調査系のエージェントを動かして月末レポートを自動作成する、といった仕組みも簡単に構築できます。

Claude Coworkについて

Claude Codeをプログラミング以外のタスクで使う場面は、これからますます増えると思います。その動きを加速させそうなのが、Anthropicが今年リリースしたClaude Coworkです。

これは1月中旬ごろにリリースされたツールで、Claude Codeをより操作しやすくしたアプリです。Claude Codeはエンジニア向けなので、操作画面がChatGPTやGeminiのようなものではなく、慣れるまでハードルが高いと感じる人が多いです。そのハードルを取り除いたのがClaude Coworkで、ChatGPTやGeminiのようなチャット画面の操作感で、Claude Codeに似た処理を実装できます。

もともとmacOS向けでしたが、先日Windows版もリリースされました。さらにスケジュール機能も追加されたので、先ほど触れたAIエージェントを定期実行する使い方もできます。

まとめ

Claudeのツールを使うメリットは、業務をサポートしてくれるAIエージェントを自分の環境にセットアップできる点です。「AIエージェントはよく聞くけど、実際どう使えばいいの?」という声はよく聞きます。自分でエージェントを作るのはハードルが高く、想定通りに動かないことも多いです。その課題に応えてくれるのが、Claude CodeをはじめとするClaudeのツールです。インストールするだけで、自分の環境にAIエージェントを取り込めます。

同じことはOpenAIのCodex CLIやGeminiのGemini CLIでも実装できますが、使い心地としては現状Claude Codeが扱いやすいと感じます。Codex CLIは動作が遅いので、サクサク進めたいときはClaude Codeを使います。一方、Claude Codeはやや突っ走りすぎる面もあるので、時間をかけてじっくりエラーを探したいときはCodex CLIを使う、という使い分けをしています。メインはClaudeにしつつ、いろいろなAIを使い分けていく形がいいと思います。

最後に、今回のポイントをまとめます。

  1. ClaudeはChatGPTやGeminiに比べてユーザー数が少ない。理由としては無料枠が少ないことが挙げられる
  2. Claudeには、チャット画面のClaude、エンジニア向けでパソコン内で動くClaude Code、それをより使いやすくしたClaude Coworkがある
  3. これらを使うことで、パソコンにAIエージェントを常駐させて仕事を進められる

Claudeは無料でできる範囲が少ないため、本格的に試すなら課金が必要になります。ただ、個人的にはその課金は決して無駄にならないと思っています。気になっているけれどまだ試していないという人は、ぜひチェックしてみてください。