こんにちは、AIニュースアプリ Morning AI 開発者の矢野哲平です。この記事では、Googleの「SynthID(シンスアイディー)」について触れます。
10月15日に、GoogleのSynthIDが、アメリカのTIME誌の「Best Inventions 2026」、今年の最も優れた発明に選ばれました。AIを使う側にも、AIで何かを作る側にも関係する技術なので、何なのか、何ができるのかを整理しておきます。
この記事で解説するポイントは、主に次の3つです。
- SynthIDとは何か
- どこに入っていて、どれくらい使われているのか
- 私たちユーザーにとって、何が大事なのか
SynthIDとは
SynthID とは、AIが作ったコンテンツに、目に見えない電子透かしを入れる技術です。
電子透かしというと、画像をイメージする人が多いと思います。ただSynthIDは画像に限らず、音声、動画、そしてテキストにも対応しています。この4種類です。
SynthIDの仕組み。生成の段階で目に見えない印を埋め込み、あとから機械で読み取る
仕組みを簡単に言うと、AIが生成する段階で「これはAIが作ったものですよ」という印を埋め込んでおき、あとから機械で読み取る、というものです。印は人の目や耳では分かりません。
どこに入っていて、どれくらい使われているのか
たとえば、Googleの画像AIで作った生成物には、このSynthIDの透かしが入っています。見た目には分かりませんが、「これはAIが作ったものですよ」という印が埋め込まれています。画像だけでなく、Googleの音声生成モデルや音楽生成モデルの出力にも入っていることは、Gemini 3.1 Flash TTS や Lyria 3 Pro の記事で触れました。
Googleの発表では、これまでに画像と動画で1,800億件以上に透かしを入れたそうです。
億件以上
画像と動画に入れた透かし(これまでの累計)
億件以上
画像と動画に入れた透かし(これまでの累計)
SynthIDを数字で見る。Googleの発表では、画像と動画だけで1,800億件以上に透かしを入れている
Geminiで生成した画像にSynthIDが入っているかを自分で確かめる方法は、Nano Banana Proの記事 の「SynthIDを判定させてみる」で試しています。
ユーザーにとって大事なこと
私たちユーザーにとって大事なのは、「AIが生成したものかどうかを確認できる」ということです。
たとえば、外注した画像や動画の生成物。これがAIで生成されたものかどうかをチェックする、そういったことに使えます。
反対に、自分がAIで作った画像や動画は、「AI製」と判定され得る、ということでもあります。
これまで
見た目では判断できない
AIが作ったかどうかは、人の目では分からない
外注した素材の出どころが分からない
AI製かどうかは自己申告に頼る
SynthIDがあると
AI製かどうかを判別できる
目に見えない印を、機械が読み取る
外注した画像や動画をチェックできる
自分のAI製作物も判定され得る
これまで
見た目では判断できない
AIが作ったかどうかは、人の目では分からない
外注した素材の出どころが分からない
AI製かどうかは自己申告に頼る
SynthIDがあると
AI製かどうかを判別できる
目に見えない印を、機械が読み取る
外注した画像や動画をチェックできる
自分のAI製作物も判定され得る
ユーザーにとっての意味。確かめる側にも、作る側にも関係する
以前から繰り返しお伝えしていることですが、AIで作ったものは、ちゃんと「AIで作りました」と明記することをおすすめします。SynthIDのような技術が広がれば、黙っていても分かる時代になっていくからです。
まとめ
- SynthIDは、AIが作ったコンテンツに目に見えない電子透かしを入れるGoogleの技術です。画像・音声・動画・テキストの4種類に対応し、10月15日にTIME誌の「Best Inventions 2026」に選ばれました。
- Googleの画像AIなどの生成物にはすでに入っていて、これまでに画像と動画で1,800億件以上に透かしが入れられています。
- ユーザーにとって大事なのは、AI製かどうかを確認できることです。外注した素材のチェックに使える一方、自分のAI製作物も判定され得るので、AIで作ったものは明記するのがおすすめです。
Geminiで画像を作っている方は、ぜひ一度、自分の生成物にSynthIDが入っているかを確かめてみてください。