こんにちは、AIニュースアプリ Morning AI 開発者の矢野哲平です。この記事では、AIエージェント「Grok Bot(グロックボット)」の活用アイデアをまとめます。
Grok Botの始め方と使い方では、料金や始め方を紹介しました。今回はそこから広げて、公式が紹介している使い方、ほかのユーザーの使い方、そして私が実際にやっている使い方を紹介します。
内容は2026年10月28日時点のものです。公式の数字は開発元が自社の運用について書いたもので、第三者が確かめたものではありません。
こんにちは、AIニュースアプリ Morning AI 開発者の矢野哲平です。この記事では、AIエージェント「Grok Bot(グロックボット)」の活用アイデアをまとめます。
Grok Botの始め方と使い方では、料金や始め方を紹介しました。今回はそこから広げて、公式が紹介している使い方、ほかのユーザーの使い方、そして私が実際にやっている使い方を紹介します。
内容は2026年10月28日時点のものです。公式の数字は開発元が自社の運用について書いたもので、第三者が確かめたものではありません。
Grok Botでは、役割と記憶を持った「Bot」を何体も作れます。各Botはクラウド上のコンピューターで、ブラウザやターミナルを使って実際に作業します。
使い方を考えるうえで知っておきたい機能は、次の4つです。
もう1つ大事なのが、コンピューターの扱いです。公式の宣伝文には「Botが自分のコンピューターを持つ」と読める書き方もありますが、公式のFAQなどの仕様の説明では、コンピューターはユーザーごとに1台で、すべてのBotが共有するとされています。
つまり、あるBotでログインしたサイトには、ほかのBotも入れます。公式も「Botを分けても、セキュリティの境界にはならない」と書いています。役割ごとにBotを分けるのは仕事を整理するためで、権限を分けるためではない、と考えておくと安全です。
まずは、公式のドキュメントやガイドで紹介されている使い方です。どれも「調べる・下書きを作る」まではBotが進め、「送る・決める」は人が承認する形になっているのが共通点です。
公式の活用例では、CRMにある25社を調べ、理想の顧客像や最近の動きで点数を付け、各社から最大3人の連絡先を選んで、メールやLinkedInの下書きを作る例が紹介されています。すでにやり取りしている相手は除き、送信はせずに確認用のリストで止めます。うまく回るようになったら、夜間のルーティンにする流れです。
営業チームで共有するBotの例もあります。通話の後にCRMを更新するBot、見積書を作るBot、通常と違う条件の取引を審査するBotです。共有のBotは使う人の権限で動き、営業担当が自分の値引きを自分で承認することはできないように制限されています(公式ブログ)。
求人の条件に合う候補者を20人探し、選んだ根拠と本人に送る文面の下書きを作る例があります(連絡はしません)。採用向けのガイドでは、次のようなBotが紹介されています。
Slack・メール・カレンダー・議事メモを見て、優先事項に関係するものだけを「出典・理由・次の一手」付きで知らせる使い方です。送信や予定の変更はしません。
仕事向けのガイドでは、執筆者が次の4体を組み合わせています。
顧客を担当する人向けのガイドでは、「平日朝のブリーフ」「通話の15〜35分前の準備メモ」「約束したのに終わっていないことの一覧」「返信が来ていない自分のメールの確認」といったルーティンが紹介されています。面白いのは、ほとんどの実行は「何も出さない」のが正しい動きとして設計されている点です。何もなければ黙っていて、必要なときだけ知らせてくれます。
開発元は、自社のサポートでGrok Botを使った結果をブログで公開しています。問い合わせが来た時点で下調べをし、既知の不具合ならLinearの課題に紐づけ、バグは動画付きで再現し、返金は方針に沿って処理する、という使い方です。
公式の数字としては、返金の依頼の99%が人の手を介さずに解決したとされています。また別の記事では、ある障害の際に、204件の問い合わせへの返信を約10分で、サポート担当者1人の承認で送ったと書かれています。いずれも開発元の自己申告です。
支出のデータや契約、利用状況を読み、使われていない席や重複している契約を探して、ベンダーへの交渉案を作る使い方です。最終的な判断は人がします。
公式ブログでは、10万ドル以上の節約につながるものを見つけたと書かれています。ただし、これは「見つけた額」で、実際に削減できた額ではありません。
公式のガイドには、ほかにも次のような使い方があります。
エンジニア向けで中心になっているのは、Grok Botに直接コードを書かせるのではなく、Cursorのクラウドエージェントに仕事を渡して見張らせる使い方です。
エンジニア向けのガイドでは、担当の領域ごとにエンジニア役のBotを置いています。タスクを受けたBotは、スキルを使って詳しい指示を書き、Cursorのクラウドエージェントを起動します。作業の記録やスクリーンショットを見ながら、必要なら追加の指示を出したり、止めたりします。
PRが作られた後も、Botが30分ごとに確認します。自動レビューの指摘、CIの失敗、マージの競合がないかを見て、問題がなければ「レビュー待ち」に進めます。自動でマージするのは「確信度が高く、影響の範囲が小さいもの」だけで、それ以外は人が判断します。
ガイドの執筆者は、手作業で管理できたクラウドエージェントは15個ほどだったのが、今は200個以上を並行で動かしていると書いています。これは個人の申告です。
Grok Bot 101というガイドでは、この分担を「外側のループ」と説明しています。Grok BotがSlack・Notion・GitHubから文脈を集めて整理し、コードを書く側(内側のループ)には、整理した指示だけを渡す、という考え方です。余計な文脈を、コードを書く側に持ち込まないための分担です。
毎晩3時に、コードの掃除、使われていない処理の削除、起動時間の短縮、バンドルサイズの削減をさせて、朝にPRを受け取る使い方です。ほかにも、セキュリティの点検、CIにかかる時間の点検、翻訳が抜けている箇所の穴埋め、直近24時間にマージされた変更のまとめなどが例として挙がっています。
緊急の障害対応では、一時的なルーティンを作り、クラウドエージェントの作業を5分ごとに確認させる方法も紹介されています。ただし公式自身が「想像以上にトークンを使うので、本当に緊急のときだけ」と注意しています。
公式の活用例には、不具合の報告を読み、テスト環境で新しいテスト用アカウントを作って再現し、手順・期待した動きと実際の動き・スクリーンショット・ブラウザとOSの情報をまとめる例があります。本番の顧客データは使いません。
ルーティンは、Slackの特定のチャンネルへの投稿、GitHub・Linear・Sentry・PagerDutyのイベント、Webhookをきっかけに動かせます。たとえば「不具合報告のチャンネルに特定の言葉が出たら、再現して報告する」といった使い方です。公式は、「すべてのメッセージ」のような広い条件にすると、無駄な実行で利用枠を使ってしまうので避けるよう書いています。
Xでは、面倒な手続きや買い物をBotに進めてもらう使い方をよく見かけました。どれも本人の報告で、結果は確かめられていませんが、使い方のヒントになります。
ここからは、私が実際にやっている使い方を紹介します。
いちばんよく使っているのが、X(旧Twitter)からの情報収集です。Xのプラグインをつなぎ、1日4回、タイムラインからAIやテクノロジーの情報を集めて、まとめてもらっています。
自分でタイムラインを見ると、興味のない話題や、ストレスを感じる投稿も目に入ってきます。Botに興味のある分野の情報だけを抜き出してもらうと、その心配がありません。バズってはいないけれど自分にとって面白い投稿も拾ってきてくれます。設定のしかたはGrok Botの始め方と使い方で詳しく紹介しています。
集めてもらったニュースは、Grok Botのチャット上で音声にしてもらっています。8〜9分くらいの、簡易的なAIポッドキャストになります。
Gemini Notebook(旧NotebookLM)の音声解説に近いイメージですが、自分でノートブックを開いて情報源を入れる手間がありません。情報を集めるところから音声にするところまで、Botに任せられるのが便利です。
音声の受け取り方は、次の2つがあります。
現時点では、チャットの中で再生する方がおすすめです。ダウンロードする音声ファイルは、声がかなり機械的で聞き取りにくいと感じました。チャットの画面の中で再生できる形にしてもらった方が、ずっと聞き取りやすいです。
Gemini Notebookのおなじみの、男女2人の掛け合いと比べると、人間らしい話し方とまでは言えません。それでも、毎日のニュースをチェックするくらいなら十分に使えます。
何かを調べてもらうときは、調査を担当するBotと、ファクトチェックを担当するBotを分けています。調査のBotが集めた情報を、ファクトチェックのBotが元の情報源に当たって確かめる、という分担です。
1体に全部を任せるより、別のBotに確かめさせた方が、間違いに気づきやすいと感じています。公式のドキュメントにも、調べる係・書く係・確かめる係を1体ずつ置く例があります。
ただし、注意が必要です。あらゆる調べものでファクトチェックのBotが動くようにしておくと、その分だけBotが働くので、週の利用枠がすぐに減ってしまいます。
運用してみて利用枠が厳しくなってきたら、ファクトチェックは「この内容をファクトチェックして」と明示的に頼んだときだけ動かす、といった工夫が必要です。利用枠の確認のしかたは、Grok Botの始め方と使い方で紹介しています。
調べた情報や、残しておきたいことは、Botにメモの保管庫(memo-vault)へ保存してもらっています。「これ保存しておいて」と伝えるだけなので、自分でメモアプリを開く手間がありません。
意外と便利なのが、ダイエットの記録です。食べたものや、した運動をBotに伝えるだけで、記録してくれます。
記録がたまっているので、「今日の夜はあと何キロカロリー食べられる?」と聞くこともできます。「あと1,000キロカロリー食べられます」のように答えてくれるので、夕食のメニューを決めるのにも役立ちます。
スマホのアプリから、音声で話しかけるだけで済むのも続けやすいポイントです。
勉強にも意外と使えます。まず、勉強の目標を立てて、Botに伝えます。すると、その目標をもとにカリキュラムを組んでくれます。
カリキュラムは、毎日10分くらいで取り組める内容に分けてもらっています。1回が短いので、忙しい日でも続けやすいです。目標を立ててから毎日の計画に落とし込むまでを任せられるので、おすすめの使い方です。
AIを勉強に使う方法は、AIは勉強に活用できるのか?でも紹介しています。
Grok Botと、AnthropicのClaude Codeのような他社のAIエージェントを連携させたいときは、Todoistのような連携のハブを使うのがおすすめです。
2つは別々の会社のAIエージェントなので、そのままでは直接やり取りできません。そこで、両方が書き込める場所としてToDoリストを用意しておきます。それぞれのエージェントが、ToDoリストにタスクや結果を書き込んだり、書き込まれた情報を参照したりしながら、仕事を進めていきます。
ToDoリストが、2つのAIエージェントの間の伝言板の役割を果たすわけです。つなぎ方はGrok Botの始め方と使い方で紹介しています。複数のAIエージェントを組み合わせる考え方は、AIエージェントチームとは?でも解説しています。
まだ使っていない人は、Grok Botの始め方と使い方から始めてみてください。
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